発信基盤を持つという選択|働く・働かないを超える「個人メディア」という社会参加
目次
1.変わり始めた「労働中心社会」
AI、自動化、人口減少、価値観の多様化、そしてAX(AI Transformation)。
社会の構造は、大きな転換点に入り始めています。
これまでの社会では、
・会社に所属する
・労働によって収入を得る
・組織の中で役割を果たす
ことが、「社会参加」の中心でした。
しかし現在、その前提そのものが揺らぎ始めています。
AIやAXの進展によって、人間の仕事の一部は急速に代替され始めています。
また、高齢化や人口減少によって、「フルタイム雇用中心社会」そのものの維持も難しくなりつつあります。
もちろん、仕事そのものがなくなるわけではありません。
しかし今後は、
・働き方
・所属
・役割
・社会との接続方法
そのものが変化していく可能性があります。
その時、重要になるのは、
「人は何によって社会と接続するのか」
「人はどのように社会と関係するのか」
という問いです。
2.発信そのものが「社会参加」になる時代
現在では、個人でも、
・ブログ
・SNS
・動画
・音声配信
・Webサイト
などを通じて、継続的に発信できる時代になっています。
それは単なる趣味や暇つぶしではありません。
例えば、
・社会問題の考察
・地域情報の共有
・ライフワークの記録
・知識や経験の蓄積
・創作活動
・コミュニティ形成
などもまた、「社会との接続」の一形態になり始めています。
つまり、
「個人メディア」
という形での社会参加です。
これは、従来の「労働中心社会」とは異なる、新しい接続形態とも言えます。
3.「蓄積」できないSNS
SNSは非常に便利です。
しかし一方で、
・投稿が流れていく
・情報が埋もれる
・長期整理しにくい
・アルゴリズムに左右される
という特徴もあります。
そのため現在、改めて重要になり始めているのが、
「自分自身の発信基盤」
「自分のメディア」
です。
例えば、
・独自ドメイン
・WordPress
・個人サイト
・メールマガジン
・会員制メディア
など、自分で管理・蓄積できる場所です。
そこでは、
・思考
・記録
・問題意識
・活動履歴
・シリーズ論考
などを、長期的に蓄積していくことができます。
単なる投稿ではなく、
「知識や活動のアーカイブ」
として機能し始めるのです。
4.個人メディアは「小さな公共圏・社会圏」になり得る
従来、社会的な議論や情報発信は、
・マスメディア
・出版社
・テレビ
・大企業
・行政
など、大きな組織を通じて行われることが一般的でした。
しかし現在では、個人でも、
・分析
・批評
・問題提起
・情報共有
・独自研究
などを継続的に発信できるようになっています。
もちろん、巨大な影響力を持つとは限りません。
しかし、個人が継続的に発信を行い、
人との接点や関係性を形成していくことで、
「小さな公共圏・社会圏」
のようなものが形成され始めています。
それは必ずしも巨大な共同体ではありません。
しかし、
・共感
・問題意識
・情報共有
・学び
・実践
を通じて、人と人がゆるやかにつながる場になり得ます。

5.「働くこと」以外の社会接続
今後、AIや自動化が進むほど、
「労働=社会参加」
という構図は、少しずつ変化していく可能性があります。
その時、
・発信
・研究
・記録
・創作
・コミュニティ形成
・情報共有
などもまた、「社会との接続」になっていくでしょう。
もちろん、それだけで生活が成り立つわけではありません。
しかし重要なのは、
「社会との関わり方が多様化する」
そして
「社会との関わり方を形成、選択できる」
ということです。
個人メディアは、その一つの実践形態にもなり得ます。
こうした問題意識は、以前当サイトで公開した記事、
2050年人口1億人社会の働き方の視座|働かない・働けない生き方とエッセンシャルワークから再設計する社会基盤 – ONOLOGUE2050
とも深く関係しています。
同記事では、
・AI・AXによる労働構造変化
・人口減少社会
・「働けない」「働かない」人の増加
・エッセンシャルワークの再定義
・労働中心社会そのものの再設計
などについて考察しました。
その中で見えてくるのは、
労働だけが社会参加をする方法ではなく
「労働だけでは社会参加を支えきれなくなる可能性」
があることです。
だからこそ今後は、
・発信
・記録
・研究
・創作
・情報共有
・コミュニティ形成
などもまた、
新しい「社会との接続」になっていく可能性があります。
個人メディアや発信基盤は、
そのための「小さな公共圏・社会圏」の一形態とも言えるのかもしれません。
6.一つの実験としての本サイト
本サイト「ONOLOGUE2050」もまた、
・社会問題
・経済
・AI
・国家社会基盤
・人口問題
・エネルギー
・生き方
・制度設計
など、多様なテーマを考察・発信していく「個人メディア」の一つです。
これは、
「2050年に向かう社会において、人は何によって社会と接続していくのか」
という問題意識ともつながっています。
ただONOLOGUE2050では、安易に「社会」という括りで社会を考えることを戒めています。
以下の記事にあるように、<生活社会基盤><経済社会構造><国家社会基盤>という三層で社会のあり方を想定。
さまざまな社会の基盤・構造・問題そして政策課題を、具体的に絞りながら考察することを方針としています。
もちろん、どのようなテーマを扱うのかは人それぞれです。
・社会問題を考察する人
・ライフワークを記録する人
・日常生活を発信する人
・趣味を共有する人
・創作活動を行う人
もいるでしょう。
重要なのは、
「自分自身の発信基盤を持つこと」
「自分のメディアを持つこと」
そして
「あなたの関係・接続する社会を持つこと、決めること」。
時には、
「あなたが、その社会を創ること」
も。
本サイトもまた、その一つの実験例・実践例に過ぎません。
・どのようなテーマを持つのか。
・どのような社会との接続を持つのか。
・どのような小さな公共圏・社会圏を形成していくのか。
そこに絶対的な正解はありません。
決めるのは、あなたです。
マイメディア、ユアメディア。
2050年人口1億人社会に向かう時代においては、「労働=社会参加」という前提は自ずと変わっていくでしょう。
その中で求められるのは、多様な社会参加の形であり、社会形成のあり方でもあります。
発信すること、記録すること、共有すること。
これらは単なる個人的行為ではなく、社会との接点を持つ手段となります。
個人が発信基盤を持つことは、収益のためだけではなく、社会の中で自身の位置・ポジションを持ち、かつ続けるための行為でもあります。
それは、「働くこと」と「生きること」の関係が変わる時代において、新しい社会参加の形の一つとなるでしょう。


