中道政党の崩壊?とポピュリズム民主主義の時代|2026年衆院選が示した日本政治の転換
中道ハンパ・サッカク連合の時代錯誤と立民の死|そして高市早苗は自民党の天皇になった
投票前のいくつかの事前世論調査が報じた通り、いやそれをも遥かに上回る、圧倒的自民党の勝利となった2026年厳寒の冬の衆議院選挙。(有権者数1億351万7115人:24年衆院選比66万2160人減。投票率56.26%)
その政党別議席数など詳細は、以下で確認できます。
⇒ 自民316議席、歴史的圧勝 単独で3分の2、戦後初―中道惨敗、代表選へ【2026衆院選】:時事ドットコム

合流・再編型新党の失敗の歴史を学ばず、政党組織力学の本質をも認識しなかった立憲民主党の愚
だれもが、立憲民主党と公明党の合流・合併、「中道改革連合」新党形成に、賛同・感動・高揚を覚えなかったと思われる。
これを主導した政党幹部の独善的判断。
またか、という白けと、「改革」という言葉の安易な利用への不信。
一体、何をもって、どんな改革を行なおうと言うのか。
「改革」と呼ぶにふさわしい公約・マニフェストは何なのか。
政教分離の考えを胸の片隅にでも持っていれば、公明党との合流など、選択肢には上らないはず。
過去ドイツの主流をなしたキリスト教民主同盟のような感覚には、なりうるはずもない。公明党単体でも。
立民支持者には、公明党を好まない人もいるはず。
公明党党員(学会会員)にも、自公連立期の歴史と名残から、そうそう簡単に、安易に、では立民との連合に、という切り替えをしない、できない人も多いはず。
要は、政治上の投票判断の力学の事前の読みが、なんとも甘く、希望的・思い込み的浅薄なものだったということ。
これも、平和ボケの一種としてよいのではと思う。
平和、格差是正、法の支配などのキーワードは、もう選挙におけるスローガンとしての価値も重みも減衰している現実がある。

右傾化が加速するグローバル社会|保守化と民主主義の変質
私は、民主主義は永遠の実験課題と捉えている。
自由民主の民主、立憲民主の民主、国民民主の民主、社民の民主・・・。
酷い場合は、ロシア・プーチンや中国・習近平もが、自国政治を民主的とさえ言う。
右傾化も民主主義の看板のものとして。
各国における右傾化も、民主主義の一態様と言えるわけだ。
民主主義の完成形は誰も見ることがないし、実現したこともない。
言ったもの勝ちの様相である。

本質は、ポピュリズムの民主主義
もう一つ、常に思っているのは、(所詮?)民主主義政治は、ポピュリズム政治であるということ。
ポピュラリズムという用語の有無の確認を含めて、AIで確認した。
どちらも語源は、ラテン語の populus(人民)
・populism=人民+主義 → 実在する政治思想
・popularism=大衆的+主義 → 語源的には可能だが定着せず
歴史的には19世紀政治運動から「populism」が正式化。
popularism は政治思想用語として定着しなかった、ということだ。
もう一つ。
民主主義の語源も並列して調べてみると。
語源的に見ればほぼ同義で
・ポピュリズム:populism = populus(人民)
・民主主義:democracy = demos(人民)+kratos(統治)
つまり両者とも、人民が主役という点で同根であると。
ここでも問題がある。
主役である「人民」とはどういう人民か、ということだ。
政党人・議員も人民の一種。
そして政党と代表者、総理総裁もいわば、人民の顔、代表者。
主役はだれだ!?
そして、議員選挙は、人気投票なのである。
「人気がある」を一応「支持を受ける」と読み変えることもできるわけだ。
そこに、今回は、「高市早苗」という格好の「推し」総理が、機に敏よく解散総選挙に打って出た。
政策自体は、人気取りを相当意識し、公約も「ポピュリズム」政党に近い内容ラインアップ。
ある意味、ポピュリズム民主主義の象徴的な結果が出た衆議院選挙だったと言える。
まあ、どの政党も同色の公約だったが。
| 語 | 意味 |
|---|---|
| popular | 大衆に属する |
| populist | 民衆側の政治 |
| populism | 民衆主義 |
| 語 | 語源 | 直訳 | 成立状況 |
|---|---|---|---|
| populism | populus(人民) | 人民主義 | 政治概念として確立 |
| popular | populus | 大衆の | 一般形容詞 |
| popularism | popular+ism | 大衆主義 | ほぼ未成立語 |
左派・左傾化の典型が、ロシア、中国という覇権国家主義という動かしがたい現実
中道とはどういうモノか。
中道が行うという「改革」とは何か。
突出した人気や支持を獲得できる政策や候補者が不在の時代において、それなりにインパクトを持つには、残されるのは右寄りか、左寄りしか、今の時代の日本にはないのかもしれない。
しかし、左寄りのモデルが、プーチン・ロシアと習近平・中国では、話にならない。
むしろ、右側の中から、こうした左の覇権主義・権威主義を存在意義・存在価値とする国が、ブリブリ言わせて出ている時代なのだから。
こうした時代では、中道など、埋没するか、沈没するしかないのでは。
「法の支配」という言葉は、通用しない
左や真ん中は、「法の支配」という言葉を好んで使う。
しかし、実は、支配するというその「法」は、人間が作ったものである。
そして、それは、変更可能なものである。
問題がある、首相の衆議院解散権も、法の行使の一つ。
今次の衆議院選も法に基づいて行われたもの。
そして、絶対安定を得た自由民主党が、その勢力を持つ間に手掛けると思われる「憲法改正(改悪?)」も、法の支配に基づく行為である。
そして、万一改憲されれば、それが「支配」する社会と政治と○○が実現する。
中道では、道は拓けない時代にあると思えるのだ。
次回の改選参議院選挙をにらんだ政権運営とこれから
この絶対安定多数を形成した自維連立政権。
その戦略を考えれば、次の2028年の参院選に向けて、当然、これからの政権運営において、ポピュラーな、支持・人気を獲得できる政策を優先的に進めるはず。
前々回の2022年改選参院選挙による、党派別議席獲得結果は、以下の図。

自民党119人、日本維新の会21人(計140人)
立憲民主党39人、公明党27人(66人)
国民民主党10人、共産党11人
れいわ新選組5人、参政党1人、その他無所属など15人。
合計248人。(但し、現時点での党派別人数は異なる場合がある)
この議席数が、今回の衆院選の余勢をかって、どこまで伸び、衆参両院で、安定化を実現できるか。
中道ハンパ政党にとっては、厳しく、短すぎる準備期間であり、課題であることは間違いない。
チームみらいと参政党のこれから
今最も注目しているのが「チームみらい」。(0議席から11議席へ)
その理由は、新しい若い世代が立ち上げ、創り上げ、新しい政治のあり方、システムを構築していくに違いないという点に。
予算委員会で、「○○くん!」と委員長が呼びかけ、手を挙げて、マイクに進み、何秒か答えて、席にもどる。
こんなやりとりをいつまで続けているのか。
こうした連中が、企業に対して、あるいは日本経済に不可欠なのは「労働生産性」向上だと。
従来のヨ党もヤ党もユ党も、揃って噴飯もの。
オードリー・タンが拓いた「デジタル民主主義」には関心と期待をもっており、これを一つのモデルと実践を進めている「安野チームみらい」の動向を注視したいと考えている。
参政党については、本質的に信条が違うので、回避したいのだが。
今回繰り返し見せられた政見放送では、言っている内容が、最も分かりやすく、賛成できるものが多かった。
その代表のプレゼン能力は、やはりここまで組織化してきた大きな要因・要素と感心したしだい。
今回の選挙での高市自民党への想像を大きく上回る人気に、印象を薄くされたきらいがあるが、それでも議席数は2議席から13議席増やしている。
中道などこのままでは一層影が薄くなり、命脈が・・・。
なお、病気で参院議員を辞任した山本太郎のれいわ新選組も、結局彼一人の政党どまりという結末になってしまった。
残念なことだが、維新が、橋下・松井体制から、あっさりと吉村体制への委譲・転換を果たした例を考えると、彼も一人の異端児で終わってしまうことになるのだろうか。
▼チームみらいへの期待を述べた昨年の参院で初議席獲得に関する記事が以下。
⇒ 参院選で議席獲得のテック政党「チームみらい」に注目!AI活用で政治を変える新党の理念と政策 – ONOLOGUE2050

救いの一つが、高市自民党天皇には世襲がないこと。しかし・・・
さて、自民党の当選政治家に、高市総理に頭が上がらない人が多数輩出された。
まさに、高市様々で、同氏は、自民党の天皇になった!
敢えて「女王」や「女帝」「女性天皇」と言わず「天皇」と。
男性・女性を超えた、新しく、類を見ない首相が日本に生まれ、これからその政治を進めようとしているのである。
その成否もしくは、これからの支持・人気の変化と動向は、日本にとどまらず、海外も注視・注目するところとなる。
自維連立政権政党議員は、どこまで「働いて、働いて、働き続ける」ことができるか。
これからの人民政治のあり方を決めるのが、責任政党とその構成議員となっているのである。
連立のあり方の変化・変更も充分ありうることではあるが。
元英国サッチャー首相を目標としていたという自民党高市早苗総裁。
同氏は、今回の選挙結果で、自民党の天皇になった。
絶大な権力を得たわけだが、類を見ない首相の政権運営を、多くが固唾をのんで見守っている。
不安と期待が錯綜しつつ。
唯一、救い?となるのが、この天皇は世襲されないということ。
しかし、トランプを見るまでもなく、モンスターは、いつどこに、どのように生まれるか分からない。
予測は大きく外れるし、想定外も想定内のことだから。
分身候補は、あまたいるだろうし、勘違いして自分が後継に相応しいと思う者も出てくるだろうし。

21世紀第3四半期の新しい国内政治体制が決まった
図らずも、区切りとして、21世紀の第3四半期のスタート時に行われた衆議院選。
その結果としての自民党の圧倒的多数政権体制。
その時代が始まりました。
当サイトでは、望ましい2050年の日本社会「シン日本社会2050」の構築を掲げ、その理念体系として
・シン安保2050
・シン社会的共通資本2050
・シン循環型社会2050
・シンMMT2050
・シン・イノベーション2050
を設定。
その連携・連動・統合に基づく、「文化、社会経済システムとしての日本独自のベーシックインカム」の2050年までの実現。
これを「シン・ベーシックインカム2050」(そのための専門WEBサイトを開設済み)として、実現をめざす。
これらを有機的に関連付け、関連する諸課題と各理念の実現について、特定政党に傾斜することなく、中道云々もまったく意識せず、考察・提案を重ねていきたいと思います。
但し、政治動向には、しっかり関心を注ぎ、それらの提案に繋いでいくことができればと考えています。
※この記事を読んだ方には、以下の分析記事もおすすめします。
▶ 日本社会構造と制度設計の長期視点
⇒ 「シン日本社会2050」と「シン・グローバル社会2050」の創造:閉塞感を打ち破る日本の新たな羅針盤 – ONOLOGUE2050
▶ 少子化・賃金・制度問題の構造分析
⇒ 求められる少子化対策とは何か|政策効果の限界と結婚行動という本質 – ONOLOGUE2050
⇒ 参院選で議席獲得のテック政党「チームみらい」に注目!AI活用で政治を変える新党の理念と政策 – ONOLOGUE2050
