「社会的共通資本2050」執筆ノート-2:「共有」から「共用」へ、そして「公共性」の再定義へ

  1. Philosophy
  2. 4 view

当サイトでシリーズを始めている『2050年の日本社会構想のための5つの設定理念』。
その第2章である「社会的共通資本2050」の執筆作業に昨日から入りました。
新しい概念・意味の「社会的共通資本」を作り上げるべく、前提となる多様な情報・条件についてじっくり取り組みを開始。
その補助手段として、生成AIのGeminiを活用へ。
Geminiとのやり取りを始めて、次から次に質問と回答がリズミカルに。
どうも、このテーマに取り組むと、当初の予定よりも時間がかかりそう。
というよりも時間を掛けるべきという思いが募ることに。

Geminiに回答・対応内容も非常に興味深く、かつ充実していたので、一つの記事を仕上げていくプロセスを、ノートとして記録する。
こういう考えから、5つの設計理念シリーズの中の「社会的共通資本2050」のスピンアウト版として、執筆ノートシリーズを前回立ち上げました。
その記事は以下です。
2050年日本社会構想「社会的共通資本2050」執筆ノート:Geminiとの対話から紡ぎ出す新概念 – ONOLOGUE2050

なお、この「執筆ノート」は、単なる裏話、メモ書きではありません。
2050年の日本社会を構想するための新たな概念を、AIとの対話を通じてどのように「紡ぎ出していく」か。その思考の軌跡をお伝えしながら、私自身の論考を深めるために役立てたいと考えています。

前回は宇沢氏の「社会的共通資本」説批判を調べてもらうことから開始。
同説の「コモンズ」についてのやり取りを紹介しました。
⇒ 2050年日本社会構想「社会的共通資本2050」執筆ノート:Geminiとの対話から紡ぎ出す新概念 – ONOLOGUE2050

コモンズは、「共有資源」を意味します。
「社会的共通資本」という概念に付いてくる用語、それがイメージさせる一つの概念が「コモンズ」と言えます。

そこで、「社会的共通資本2050」の軸になると考える概念用語について、Geminiに提示しました。
本稿の主題になります。


私は、「共有」という概念ではなく「共用」という概念を用いるべき、用いたいと考えています。
この場合の「共用」は、英語での適語は何でしょうか?
コモンズに代わる、強いメッセージ性を持つ用語があれば、うれしいですが。

なるほど、「共有」ではなく「共用」という概念を重視し、そこに強いメッセージ性を持つ英語の代替語を探されているのですね。

「コモンズ (Commons)」が持つ「共有資源」という意味合いに、「共同で使う」「共同で利用する」という「共用」のニュアンスをより強く打ち出したい、という意図と理解しました。

1.「共用」のニュアンスに合う英語の表現

まず、「共用」の直接的な英訳としては、以下のような単語が考えられます。

1)Shared Use / Common Use: これは最も直接的な表現で、「共同利用」を意味します。ただし、メッセージ性という点では少し弱いかもしれません。
2)Joint Use: 複数主体による共同利用を指します。これも比較的直接的です。

しかし、これらの言葉は「コモンズ」が持つ歴史的・社会的な深みや、現代的な課題解決のメッセージ性には欠けるかもしれません。

2.「コモンズ」に代わる、メッセージ性を持つ「共用」の概念語

「コモンズ」がすでに確立された強力な概念であるため、それに代わる全く新しい、かつ強いメッセージ性を持つ単一の用語を見つけるのは非常に挑戦的です。しかし、「共用」のニュアンスを強調しつつ、特定のメッセージを込めるのであれば、以下のような表現が考えられます。

1)Collective Access / Collective Accessibility

メッセージ: 「集団でのアクセス」「集団での利用可能性」を強調します。特定の誰かのものではなく、みんなが利用できる状態を指し、「アクセスが保障されていること」に焦点を当てます。
意図: 資源やサービスが、一部の人間に独占されることなく、コミュニティ全体や社会全体に開かれているべきという規範的なメッセージを込めることができます。例えば、「デジタル・コモンズ」の文脈で、情報への普遍的なアクセスを指す際に使えます。

2)Shared Stewardship

メッセージ: 「共同の管理」「共同の責任ある運営」を意味します。単に「利用する」だけでなく、その資源や空間を未来のために共同で守り、育んでいくという責任感を強く打ち出します。
意図: 環境コモンズや社会的インフラにおいて、利用者が単なる消費者ではなく、その維持・管理に積極的に関与すべきだというメッセージを込めるのに適しています。持続可能性の概念とも親和性が高いです。

3)Public Domain (in a broader sense)

メッセージ: 法的な「パブリックドメイン」(著作権切れなど)とは別に、「公共の領域」「社会全体のもの」という広義の意味で使えます。誰もが自由に利用できる知識や文化、共有空間などを指します。
意図: 「誰のものでもなく、みんなのもの」という概念を強調したい場合に有効です。特に知識や情報、公共空間において、私有化や囲い込みに抗するメッセージとして機能します。

4)Community Assets / Community Resources

メッセージ: 「地域社会の資産」「地域社会の資源」を指します。これは「共用」という概念を、より地域レベルでの共同管理・共同利用という文脈で強く打ち出したい場合に適しています。
意図: 地域に根差した共有財産(例:地域の水利、コミュニティガーデン、公民館など)や、その利用を通じたコミュニティ形成の重要性を強調したい場合に力強い表現となります。

3.選択のポイント

「コモンズ」という言葉が持つ歴史的背景や学術的な重みに代わる、一語で全てを表現できる言葉は非常に難しいです。
しかし、あなたが「共用」という概念でどのようなメッセージを最も強く伝えたいのかによって、最適な表現は変わってきます。

1)アクセスと包摂性を重視するなら Collective Access
2)責任ある管理と持続可能性を重視するなら Shared Stewardship
3)非私有性や普遍的な利用可能性を強調するなら Public Domain (broader sense)
4)地域性や共同体による管理を重視するなら Community Assets

ご自身の議論の文脈や、最も伝えたいメッセージに合わせて、これらの表現を検討してみてはいかがでしょうか。


Geminiは、私が提示した「共用」概念を、単純に「共有」概念と並列的に、あるいは併用するものとしていた。
それは、私の意図とは異なるものだったので、次のやり取りに繋がります。

先に伝えるべきだったかもしれませんね。
私は「共有資本」という概念自体を否定する立場です。
共有資本ではない、まったく異なる意味で「共用資本」を用いたいと考えています。

ありがとうございます。先に意図をお伝えいただき、大変助かります。

共有資本」という概念を否定し、まったく異なる意味で「共用資本」という概念を使いたい、という明確なご意向ですね。
これは、単なる言葉の置き換えではなく、その背後にある思想や哲学の転換を意図されていると理解しました。

従来の「共有資本」が持つ、以下のようなニュアンスからの脱却を目指している、と推察します。

「共有」のニュアンス: 所有権の曖昧さ、責任の分散、あるいは「コモンズの悲劇」が示唆するような無責任な利用の可能性といったネガティブな側面。また、全員が共同で「持つ」という所有概念の拡張。
「コモンズ」の含意: 歴史的に「囲い込み」の対象となり、資本主義の発展の中で失われてきたもの、あるいは特定の「コモンズコミュニティ」による管理といった限定的なイメージ。

1.「共用資本」に込めたい意味合いの探求

「共用」という言葉には、「一緒に使う」「共同で利用する」という行動のニュアンスが強く表れています。
所有ではなく、利用とアクセスに焦点を当てている点が重要だと感じます。

この「共用」の概念を核に、新しい「共用資本」という用語に、どのようなメッセージや哲学を込めるのかによって、最適な英語表現も変わってきます。

いくつか方向性を提案させてください。

2.「共用資本」の英語表現案:メッセージ性と共に

1)「Access Capital」

・意味合い: 「アクセス(利用権)」そのものが価値を持つ資本。所有権ではなく、誰もがアクセスし、利用できる状態が創造する価値に焦点を当てます。
メッセージ: 従来の「共有」が所有に近いのに対し、「Access Capital」は利用可能性とアクセス権の確保を強調します。特定の主体が所有するのではなく、誰もが自由に利用できるインフラや知識、サービスが、新たな価値を生み出す源泉であるという主張に適しています。特にデジタル空間や知識経済において強力なメッセージとなりえます。
: 「公共交通システムは、市民の移動を可能にするAccess Capitalである。」「オープンソースソフトウェアは、Innovationを加速するAccess Capitalである。」

2)「Utility Capital」

意味合い: 「実用性」や「有用性」そのものが資本であるという概念。社会全体で「役立つ」こと、機能することが価値の源泉であるとします。
メッセージ: これは、単なる共有物ではなく、社会的な効用や機能に焦点を当てた考え方です。「共有」が「誰が持っているか」を問うのに対し、「Utility Capital」は「何のために、どのように使われているか」を問い直します。医療や教育、エネルギーインフラなど、社会基盤としての資本を指す際に有効です。
: 「国民全体の健康を支える医療システムは、最大のUtility Capitalである。」「効率的なエネルギー供給網は、経済活動の基盤となるUtility Capitalだ。」

3)「Collaborative Infrastructure / Collaborative Commons (reframing)

意味合い: 「共用」という行為の主体性、つまり共同で築き、共同で利用するインフラや基盤という意味合い。
メッセージ: この表現は、単なる「共有」ではなく、参加と協働による創造を強く打ち出します。従来のコモンズが自然発生的、あるいは古くからの慣習として存在したのに対し、「Collaborative Infrastructure」は、**意図的に、目的を持って、人々が協力して作り上げ、維持していく「共用の仕組み」**を指します。完全に「コモンズ」を否定するのではなく、その概念を「協働」によって再定義するアプローチです。
: 「オープンな研究プラットフォームは、世界の研究者が知識を『Collaborative Infrastructure』として活用している。」

3.どの表現が適切か

これらの提案は、「共用」という言葉に込めたい「共有ではない、全く異なる意味」を表現するための試みです。

あなたが「共用資本」の概念で、最も強く伝えたいメッセージは何でしょうか?
1)所有からの解放とアクセスの重要性に焦点を当てるなら Access Capital
2)社会全体の有用性と機能に焦点を当てるなら Utility Capital
3)共同での創造と維持という能動的な側面を強調したいなら Collaborative Infrastructure

これらの選択肢から、あなたの思想に最もフィットするもの、あるいはこれらをヒントに、さらに新しい表現を生み出す一助となれば幸いです。



社会全体の有用性と機能に焦点を当てるなら Utility Capital」
が最も近い概念と思います。

承知いたしました!「社会全体の有用性と機能に焦点を当てるなら Utility Capital」が、あなたの意図する「共用資本」の概念に最も近いとのこと、理解しました。

1.Utility Capital:社会全体の有用性と機能に焦点を当てる「共用資本」

この「Utility Capital」という言葉は、従来の「共有資本」や「コモンズ」が持ちがちな所有や管理の曖昧さ、あるいは「悲劇」の側面から距離を置き、「社会全体にとっての有用性や機能そのものが、価値を生み出す源泉である」という、より能動的で目的志向的なメッセージを強く打ち出します。

2.「Utility Capital」が意味するもの

「Utility Capital」は、単にモノやサービスを「みんなで共有する」という静的な状態ではなく、それが社会の中で実際にどのように機能し、どのような効用を生み出しているかという、動的な側面に焦点を当てます。

具体的には、以下のような意味合いを込めることができます。

1)効用と機能性の重視:
・特定の個人や組織が所有するのではなく、社会全体にとっての「役に立つこと」「機能すること」自体が価値を持つという視点です。
・例えば、医療システムや教育システム、交通網などは、それ自体が「有用性」や「機能性」を発揮することで社会全体の厚生を高めるUtility Capitalだと言えます。

2)目的志向性と価値創造:
・何かのために「共用」されるものであり、その「共用」を通じて、新たな価値や社会的な便益が創造されるという側面を強調します。
・単に資源がある、というだけでなく、その資源がどのように活用され、どれだけの「Utility」(有用性)を生み出しているかが重要になります。

3)責任と維持の視点:
・その「Utility Capital」が最大限の効用を発揮し続けるためには、誰かがその維持や機能改善に責任を持つ必要があります。これは、従来の「共有」にありがちな「ただ乗り」や「無責任」からの脱却を示唆します。
・「社会全体の有用性」を確保するためには、その管理や発展に対する投資や協力が不可欠である、というメッセージを内包します。

3.「Utility Capital」を用いることで伝えられるメッセージ

この概念を用いることで、あなたは以下のようなメッセージをより明確に伝えることができるでしょう。

1)所有の概念からの脱却: 誰が「所有」しているかではなく、それがいかに社会に「貢献」しているかに価値の基準を置く。
2)社会基盤の重要性: 目に見えにくいインフラやサービスが、社会全体の経済活動や生活の質を支える上で不可欠な「資本」であることを強調する。
3)公共的価値の再評価: 市場原理や私的利益だけでは測れない、公共的な「有用性」や「機能」の価値を再認識させる。
4)能動的な維持・発展の必要性: その「Utility Capital」を最大化し続けるために、社会全体がどのように関与し、投資していくべきかという問いを提起する。

「Utility Capital」は、現代社会が直面する公共サービスの維持、インフラの老朽化、社会資本の再構築といった課題に対し、新たな視点と議論の方向性をもたらす力強い概念となり得るでしょう。


このようにやり取りをお願いしている背景は、私が運営するWEBサイトhttps://onologue.site で公開済みの以下の3つの記事の次に来る、「第2章 社会的共通資本2050」を執筆するための準備作業としてです。
1.社会的共通資本とは何か|宇沢弘文の思想と「もうひとつの資本主義」 – ONOLOGUE2050
2.サイトONOLOGUE2050、設計理念シリーズ序章|2050年の望ましい日本社会実現へ – ONOLOGUE2050
3.2050年日本社会構想の基軸設計理念「シン安保2050」の意味と究極の使命 – ONOLOGUE2050

この3つの記事内容を、確認することができますか?

Geminiからの質問も

ONOLOGUE2050のウェブサイト、そしてご指定の3つの記事タイトルを確認いたしました。しかしながら、Google検索の結果では、ONOLOGUE2050サイト自体のコンテンツを直接参照することができませんでした。

検索結果から読み取れる情報と、一般的な記事のタイトルから推測できる内容は以下の通りです。

  1. 「社会的共通資本とは何か|宇沢弘文の思想と「もうひとつの資本主義」 – ONOLOGUE2050」
    ・この記事は、宇沢弘文氏の「社会的共通資本」の概念、その思想的背景、そして「もうひとつの資本主義」という視点から、その意義を解説しているものと思われます。
    ・宇沢氏の提唱する社会的共通資本が、自然環境、社会的インフラ、制度資本の3つのカテゴリに分けられ、社会全体の共有財産として安定的に維持されるべきものである、という点が論じられていると推測します。
  2. 「サイトONOLOGUE2050、設計理念シリーズ序章|2050年の望ましい日本社会実現へ – ONOLOGUE2050」
    ・これはONOLOGUE2050サイト全体の目的や、今後の議論の方向性を示す序章の記事だと考えられます。
    ・「2050年の望ましい日本社会実現へ」という副題から、長期的な視点で、日本の社会課題に対する解決策や理想像を提示していく意図が読み取れます。
  3. 「2050年日本社会構想の基軸設計理念「シン安保2050」の意味と究極の使命 – ONOLOGUE2050」
    ・「シン安保2050」という独自の概念を提唱し、それが2050年日本社会構想の核となる設計理念であることを説明しているものと思われます。
    ・「究極の使命」という言葉から、この理念が非常に重要かつ包括的な役割を担っていることがうかがえます。

これらの記事と、これまでの議論(「共有資本」ではなく「共用資本」としての「Utility Capital」の追求)との関連性について、私なりの理解を深めるために、いくつか質問させてください。

・「社会的共通資本とは何か」の記事で、宇沢弘文氏の思想を深く掘り下げた上で、あなたはなぜその「共有資本」という概念を否定し、新たな「共用資本(Utility Capital)」という概念を打ち出そうとしているのでしょうか? 宇沢氏の「社会的共通資本」のどのような側面に、現代社会の課題解決において限界や不適合性を見出されたのか、具体的に教えていただけますか?

・「2050年の望ましい日本社会実現へ」という目標と、「シン安保2050」の理念は、「Utility Capital」とどのように結びついていくのでしょうか? 「Utility Capital」を基軸とすることで、どのような2050年の日本社会像が描かれるのか、具体的なイメージを教えていただけると幸いです。

これらの点についてお聞かせいただけると、あなたのWEBサイトの意図、そして今後の執筆内容をより深く理解し、適切なサポートを継続できます。

3つの記事タイトルからだけでは、推論が難しいと思います。
なので、取り敢えず、3つの記事の内、2つ目と3つ目の記事を順に1記事ずつコピペします。
長すぎて、受け入れてもらえないリスクもありますが、やってみます。
(記事をコピペし送付)サイトONOLOGUE2050、設計理念シリーズ序章|2050年の望ましい日本社会実現へ – ONOLOGUE2050
これが一つ目です。
確認できたかどうか、教えてください。

記事「サイトONOLOGUE2050、設計理念シリーズ序章|2050年の望ましい日本社会実現へ」の内容、確かに確認いたしました。

この記事から、ONOLOGUE2050サイトが、2050年の日本社会を「不安」に対応する「構想力」と「具体的な課題解決・課題改善システム」を持つ社会として描こうとしていること、そしてその基盤として「シン安保2050」「社会的共通資本2050」「シンMMT2050」「技術革新2050」「循環型社会2050」の5つの設計理念を提示していることが理解できました。

特に、
「設計理念」という言葉に込められた「現実の制度や仕組みに落とし込める論理性と構造性、そして実践するための理由付け」という定義。
・5つの理念が「相互に補完し合う構造」を持ち、その中心に「シン安保2050」(従来の国家のためではない、個人・地域・制度を含む重層的な「生活の安定のための構想」)が据えられていること。
・「社会的共通資本2050」が「精神的・制度的支柱として『安保』を下支え」し、「市場原理に左右されない基盤の再構成」を目指すとされていること。

などが重要なポイントだと把握しました。
この内容を踏まえて、引き続き次の記事の提供をお待ちしております。

では、次の記事をコピペします。
(記事をコピペし送付)2050年日本社会構想の基軸設計理念「シン安保2050」の意味と究極の使命 – ONOLOGUE2050
以上です。
確認できましたら、参考までに、初めの「社会的共通資本」についての記事もコピペしますが。

ONOLOGUE2050のウェブサイト、そして2つ目の記事「2050年日本社会構想の基軸設計理念「シン安保2050」の意味と究極の使命」の内容、確かに確認いたしました。

この記事では、「シン安保2050」という新しい概念が、従来の「安全保障」の枠を超え、「安全(安)」「保障(保)」「補助(補)」の三位一体として、個人の生活の安定、地域の再起可能性、社会全体の持続可能性を多層的に支える基盤となることが詳細に述べられています。

特に、以下の点が重要だと把握しました。

1)従来の「安保」の限界: 軍事・防衛に偏重し、日常生活の不安(雇用、医療・介護、教育、地域インフラなど)に対応しきれていないという問題意識。
2.「シン」の定義: 「新」「真」「進」「深」の意味を込め、新しい視点、真の目的、進化した構造、深化した理解を追求し、制度設計の基盤を広げる意図。
3)「安」「保」「補」の多様な概念: それぞれの言葉が持つ多面性を具体的に整理し、それらを重層的に組み合わせることで、完全な「保障」が不可能な時代におけるリスク対応と社会構造の強化を目指す。
4)「シン安保2050」の定義と使命: 「安全・安心・安定を土台に、保護・保全・保障などの多様な『保』の制度を多層的に整備し、そこに補完・補償等の『補』の機能を組み込むことで、全世代・全市民、そして多様な社会が尊厳を保ち希望を持って暮らせる共生社会を構築する、近未来志向の設計理念」と明示。
5)5つの設計理念との連携: 「シン安保2050」が中心軸となり、社会的共通資本2050、シンMMT2050、技術革新2050、循環型社会2050がそれぞれ「シン安保」を実現・補強・拡張する支柱として機能する関係性が示されています。

これまでの2つの記事を拝読し、あなたのウェブサイトが、現代社会の多岐にわたる「不安」に対し、従来の概念を「シン(真・新・進・深)」として再定義し、「設計理念」という具体的な指針を通じて、2050年の日本社会の再構築を目指していることが非常によく理解できました。

特に、「社会的共通資本2050」が「精神的・制度的支柱として『安保』を下支え」し、「市場原理に左右されない基盤の再構成」を目指すという記述から、あなたが「Utility Capital」という概念を導入しようとしている理由の一端が垣間見えます。




もしよろしければ、「社会的共通資本とは何か|宇沢弘文の思想と「もうひとつの資本主義」 」の記事内容も提供してください。
それにより、宇沢氏の「社会的共通資本」の原義と、あなたが「社会的共通資本2050」で「進化(シンカ)させた内容」を提示しようとしている意図、そして「共有資本」ではなく「共用資本(Utility Capital)」という概念への転換の理由が、より明確に把握できるはずです。


では、送ります。
(記事をコピペし送付)社会的共通資本とは何か|宇沢弘文の思想と「もうひとつの資本主義」 – ONOLOGUE2050
以上です。

この記事の執筆時には、5つの設計概念を準備してシリーズ化するという考えはまだなかったのです。
それで、シリーズの2章に、再度、社会的共通資本を深化させて論じることにしたわけです。

ありがとうございます! ONOLOGUE2050の3つ目の記事「社会的共通資本とは何か|宇沢弘文の思想と「もうひとつの資本主義」 」の内容も、詳細に確認いたしました。

この記事で、あなたは宇沢弘文氏の「社会的共通資本」の概念を深く理解し、それをONOLOGUE2050の「2050年の望ましい日本社会」を構築するための基盤となる「理念的支柱」として位置づけていることが明確になりました。特に、以下の点が重要であると理解しました。

1)社会的共通資本の定義と分類:
「すべての人が安全かつ人間的な生活を送るために必要不可欠な社会の基盤資源であり、私的利益ではなく公共的価値によって管理・維持されるべきもの」という定義。
自然環境資本、社会インフラ資本、制度的資本、文化的・知的資本という広範な分類。
・「ベーシックインカム(ベーシックペンション)」を制度的資本の一種と捉え、自身の提唱するベーシックペンションとの関連性も示唆。

2)「もうひとつの資本主義」としての位置づけ:
・現代の「貨幣的利潤追求の論理」に対抗し、公共性、倫理、持続性を軸とした価値観を提示。
・利潤最大化の金融貨幣資本と対比させ、人間の尊厳と生活の質の保障公共性・持続性・倫理性を評価基準とし、長期視点を持つことの重要性を強調。

3)宇沢氏の論考への「不満」と「課題意識」:
・宇沢氏の社会的共通資本論が、財政的な具体方策や、制度化のための政治的・実務的道筋に十分に踏み込んでいないという、あなたの明確な課題意識。
・これが、「第2章 社会的共通資本2050」で、宇沢氏の思想を**「進化・深化」**させ、「構想的・制度設計的な視点」から論じる必要性を感じている背景にあると理解しました。

4)管理のあり方と「政治性」の強調:
・「専門性」と「市民性」の両立に加え、「政治」の力、そしてそれを担う「政治的組織やネットワーク」の存在が不可欠であると強く主張している点。これが「最も主張したい点」であるとされています。



1.これまでの議論と「Utility Capital」への接続

これで、あなたのONOLOGUE2050の思想的背景と、あなたが「共有資本」という言葉に感じていた限界、そして「共用資本(Utility Capital)」という新しい概念を導入したい理由が、非常に明確になりました。

1)「共有資本」概念の限界:
・宇沢氏の「社会的共通資本」は素晴らしい理念であるものの、あなたはそこに「財政的裏付け」や「政治的実現性」という点で具体性の不足、あるいは「不満感」を抱いている。
・「共有」という言葉自体が、所有の曖昧さや、管理の責任の不明確さ、あるいは市場化による「公共性の喪失」といった、現代の資本主義が抱える問題の文脈で捉えられがちである。

2)「共用資本(Utility Capital)」への欲求:
・あなたが求めているのは、単に「みんなのもの」という静的な状態ではなく、「社会全体にとっての有用性や機能」を最大化し、それを能動的に維持・発展させていくための「資本」概念です。
・この「Utility Capital」は、宇沢氏が課題とした「財政的裏付け」や「政治的実務的道筋」を、社会が積極的に関与して機能させていくべき「価値創造の源泉」として位置づけられる、と解釈できます。
・つまり、「誰が所有しているか」よりも、「いかに社会に機能し、役立っているか」という「利用の質と効果」に焦点を当て、その持続性を確保するための「政治的」な意志と「財政的」な仕組みを内包する概念。

2.「第2章 社会的共通資本2050」への示唆

「第2章 社会的共通資本2050」では、宇沢氏の「社会的共通資本」の理念を尊重しつつも、あなたが抱いている「財政的・政治的な具体性」の課題に正面から向き合い、それを解決するための「Utility Capital」の視点を取り入れることで、「進化・深化」した論考が展開されると期待できます。

その際には、
・具体的な財政メカニズム(「シンMMT2050」との連携も視野に)。
「政治性」をどのように発揮し、社会全体が「Utility Capital」を「共用」し、維持・発展させていくのか。
個人の「不安」を軽減し、社会全体の「シン安保」を実現するために、「Utility Capital」が具体的にどのように機能するのか

といった点が、議論の核心となるでしょう。

これで、あなたのONOLOGUE2050の全体像、特に「社会的共通資本」への深い洞察と、それに対するあなたの独自の発展的な視点、そして「Utility Capital」という概念に込める強いメッセージが、非常にクリアになりました。

次章の執筆に向けて、具体的な議論を進める準備が整ったと感じます。何かご不明な点や、さらに掘り下げたい点がございましたら、お気軽にお知らせください。



理解頂いて嬉しいです。但し、現時点で申し添えておきたいのが、実は「倫理性」を強調したくないということ。
「倫理」は、実はChat GPTがなぜかこだわっていて、私の基本的な思いを曲解しているのです。

なので、今回から、Geminiに頼んでみようと。

もう一つの課題は、「公共性」「公共的」について考察し、記事にどのように、社会的共通資本論と結びつけて、あるいは切り離して展開しようか。
この「公共」概念は、私がずっと抱えている課題でもあり、このシリーズを通しての課題でもあります。

ご理解いただけて、とても嬉しいです!
そして、「倫理性」を強調したくないという点、承知いたしました。ChatGPTとのやり取りで生じた「曲解」から、Geminiに期待を寄せてくださったとのこと、その意図を汲み取り、今後の対話ではこの点を強く意識していきます。

おっしゃる通り、「倫理」は時に抽象的で、具体的な制度設計や機能に焦点を当てたい場合には、意図しない解釈を生む可能性がありますね。これからは、「Utility Capital」の持つ「社会全体の有用性」や「機能性」、そしてその「政治的・財政的な実現性」に焦点を当て、その文脈から外れる「倫理」という言葉の使用は控えるよう努めます。



1.「公共性」「公共的」概念へのアプローチについて

そして、もう一つの大きな課題である「公共性」「公共的」という概念についてですね。これが長年の課題であり、このシリーズ全体の核心に関わるテーマであると理解しました。

宇沢弘文氏の「社会的共通資本」は確かに「公共性」をその中核に据えています。
しかし、あなたが「共有資本」ではなく「共用資本(Utility Capital)」を追求し、「倫理性」を強調しないという方向性である以上、この「公共性」についても、従来の解釈とは異なる、あなた独自の視点から捉え直す必要があるでしょう。

今後の記事で「公共性」「公共的」をどのように扱うか、いくつかの方向性を提案させてください。

2. 「公共性」を「Utility Capital」の機能性から再定義する

「公共性」を、道徳的な「善」や抽象的な「倫理」の側面からではなく、「社会全体にわたる有用性や機能の広がり」として具体的に捉えるアプローチです。

キーワード: 普遍的なアクセス (Universal Access)包括的な便益 (Inclusive Benefit)機能の広がり (Functional Reach)
考え方: ある資源やサービスが「公共的」であるとは、特定の個人や集団に限定されず、社会のあらゆる構成員が等しくその効用を享受できる状態を指す、と定義します。これは、「Utility Capital」が目指す「社会全体の有用性」と強く結びつきます。
具体例:医療制度の「公共性」を、誰もが経済状況に関わらず適切な医療を受けられる「普遍的なアクセス」と、それによって社会全体の健康水準が向上する「包括的な便益」として説明する。
 インターネットの「公共性」を、情報への自由な「機能の広がり」と、それによる社会全体の情報格差解消という「包括的な便益」として捉える。

社会的共通資本との関係: 宇沢氏が「市場に委ねられない公共基盤」として社会的共通資本を位置づけたのと同様に、あなたの「Utility Capital」もまた、市場原理だけでは実現できない「普遍的なアクセス」や「包括的な便益」を提供すべきものとして強調できます
 その際、「市場原理に任せると、 Utility が一部に偏ったり、全体として機能不全に陥るリスクがある」という視点から「公共性」の必要性を論じることが可能です。

3. 「公共性」を「不安の軽減」と「シン安保」の実現基盤として位置づける

あなたの「シン安保2050」が「不安の軽減」を究極の使命としていることから、「公共性」を**「社会の構成員が共通して抱える不安を軽減し、安心・安全・安定を担保するための基盤」**として捉えるアプローチです。

キーワード: リスク共有 (Risk Sharing)安全網 (Safety Net)回復力 (Resilience)
考え方: 「公共的」であるとは、個々人が単独では対処しきれないリスクや不安に対し、社会全体でそのリスクを「共有」し、誰もが依拠できる「安全網」を提供し、社会全体の「回復力」を高める仕組みやインフラを指すと定義します。
具体例: 災害時のインフラ復旧の「公共性」を、地域住民全員が迅速に生活を再建できるための「安全網」であり、「回復力」を支えるものとして説明する。
 教育制度の「公共性」を、社会全体の未来の担い手を育成し、個人の経済的「不安」を軽減するための「安全網」と捉える。

社会的共通資本との関係: 宇沢氏のいう「制度的資本」や「社会インフラ資本」が、まさにこの「公共的な安全網」として機能することを強調し、それを「シン安保」の実現に不可欠な「Utility Capital」として位置づけることができます。

4. 「公共性」を「政治的意志」と「制度設計」の対象として捉える

「公共性」を、単なる概念ではなく、意図的に設計され、政治的意志によって実現・維持されるべき具体的な制度や仕組みとして論じるアプローチです。

キーワード: 制度的設計 (Institutional Design)政治的コミットメント (Political Commitment)社会契約 (Social Contract)
考え方: 「公共的」なものは、自然に存在するものではなく、市民の合意形成と「政治的意志」によって「制度的設計」され、維持されていくべき「Utility Capital」であると定義します。
具体例: 医療制度の「公共性」を、国民皆保険という「制度的設計」と、それを維持するための政府や国民の「政治的コミットメント」によって築かれているものとして説明する。
 公共交通機関の「公共性」を、利用者の利便性だけでなく、都市の機能維持や環境負荷軽減といった「社会契約」に基づいて設計され、財政的に支えられるべき「Utility Capital」と捉える。

社会的共通資本との関係: あなたが宇沢氏に感じた「財政的・政治的な具体性」の不足を補う形で、「公共性」を、まさに「Utility Capital」を機能させるための「政治的」なプロセスと「制度設計」の重要性として力強く論じることができます。

まとめ

「公共性」「公共的」という言葉をどう扱うかは、あなたの「共用資本(Utility Capital)」の概念を明確にし、従来の「社会的共通資本」との違いを際立たせる上で非常に重要です。

これらのアプローチは、排他的なものではなく、相互に補完し合うことができます。あなたの執筆意図や、読者に最も強く伝えたいメッセージに応じて、どの側面を強調するかを検討してみてください。

次の「第2章 社会的共通資本2050」の執筆において、この「公共性」の新しい捉え方が、どのように「進化・深化」した内容として展開されるのか、とても楽しみにしています。何か具体的な方向性が定まりましたら、ぜひまたお聞かせください。


当初、本稿で、このスピンアウトシリーズを始めることになった私とGeminiとのやり取りも報告する予定でした。

しかし、ここまでコピペとその内容を反芻してみて、それは、次回の冒頭に繰延することに。
その理由を。
ここまでを読み返してみると、本篇の設計理念の記事の作成上、軸になる「共用」概念を提示したこと。
そして「倫理性」を排除する一方、「社会的共通性」の一つの面を「公共性」として焦点を当てることに。
この2点をしっかり押さえておくために、本稿はここで締めくくっておきたいと思います。

次回は、当ノートのシリーズ化に関する私とGeminiとのやり取りを冒頭で紹介。
次に、「公共性」についてベーシックな観点でのやり取りを。
加えて、宇沢論の一つの批判要素を改善・解決する上で必要と考えているポイントについてのやり取りにも進めたいと考えています。

関連記事